今から約１万２０００年前、私たちの祖先は、狩猟採集の生活から、農耕牧畜の生活へ
変化したといわれています。
それは氷河期が終わり気候が、温暖で湿潤になり、人々が定住しやすくなったからです。
農耕牧畜は人手がいるので集落を作り、それが村となり、やがて都市国家へと成長して
いきます。
ひとびとは天水農耕や牧畜を始め、文明発症の源となる安定した生活を築き上げました。
しかし、メソポタミアは、近隣諸国からの憧れの地、豊かな土地だと信じられていましたが、
実際は資源に恵まれない土地だったようです。
たとえば、周辺諸国にあった鉄や銅、錫などの金属資源はおろか、石や木さえ乏しかったようです。
あったものは何かと言いますと、豊かな太陽と、豊かな水でした。
水は使うと塩分だけが残り、塩害により有効利用できないので、重要視されたのが泥といわれています。
生活用品から、建物まで色々と造っていたようです。
シュメール人は、紀元前３０００年ごろ、ペルシア湾にのぞむデルタ地帯に運河を作り、
農耕をはじめ都市国家を形成し、この地に移り住み、、メソポタミア文明と呼ばれる状
にまで成ったといわれています。
宗教や文化はこのデルタで栄え、世界最初という絵文字も発明されました。
楔形文字へと移行したこれらの文字を記す粘土板も泥で造られ、後世に伝わりました。
バベルの塔の謎
ティグリス･ユーフラテス両河川の流域に栄えたメソポタミア文明で、よく耳にするのが
「バベルの塔」「空中庭園」のことでしょう。これらはいったいどこにあるのでしょう。
紀元前１８世紀〜１６世紀の２００年間、栄えたバビロン第一王朝時代、６代目の王が
手がけたハンムラビ法典には、数多くの粘土板の写本が残っているようです。
当時の首都バビロンにバベルの塔があったというけれど、どれがバベルの塔であるか、
定かではないようです。
バビロンは、アッシリア帝国に破壊されて、のちの紀元前７世紀に新バビロニア朝によって再建され、
塔（ジグラット）を造るが、これがバベルの塔かどうかは謎みたいです。
それでもヨーロッパの人々は、旧約聖書でみる洪水伝説をこの地の粘土板で発見して
以来、バビロンをルーツと感じているようです。
同様に、空中庭園もこの時代に造られたと言われていますが、すべては謎に
包まれているようです。
シュメール文明
チグリス、ユーフラテス川の全域をメソポタミアと言うのですが、その中で、シュメール人がいた
地域で発展していった都市国家、文化をシュメール文明と言います。
ウルクという町があり、伝説の王ギルガメシュは、神殿など巨大な建造物を作り、
勢力争いを繰り広げていきます。そしてそこでは、最初、数を表す記号から、
絵文字になり、楔形文字と発展していきます。
シュメール文明は、とっても特異な文明です。と言うのは、「突然」現れた文明だから
なのです。そしてそこには、とっても高度な数学や、天文学の知識などを持っており、
現代の私たちの生活に必要な技術や制度を形成していると、言われているからなのです。
シュメール文明は、古代エジプトよりもインダス文明よりも古い、世界最古の文明であります。
シュメール人はいったいどこから、この地へ移住してきたのでしょう。
歴史上では、神々のもとで各都市間の戦争は、とても多いと思いますが、それらは、
宗教的な面から比喩的表現とされています。
しかしどうでしょう、古代世界においてその土地の神と人間が手を取り合って、その土地を守り、
戦争などで侵略されそうなら、神と人間がともに武器を取って戦うとしたら。
世界には神話や伝説が色々ありますが、細かく見ていきますと、とても似たような内容、
同じようなテーマがある事が分かります。
登場人物が変わっていたり、地域、背景が違うだけでも、全然新鮮な物語になるのです。
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